さいたま市の小林荘友ギター教室 教室用新ギター教本(青本)解説
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 教室用新ギター教本(青本)解説|小原安正監修・ギタルラ社


練習22 Preludio F. Carulli

出典
Carulli, Ferdinando. Méthode complete pour parvenir à pincer la guitare, par les moyens les plus simples et les plus faciles, suivie de 44 morceaux graduellement progressifs & six etudes, Dédiée à messieurs les professeurs & amateurs de cet instrument Op.241. Paris, Launer, Ed.6, n.d.(ca.1825), p.14.
F. カルリ 「最もシンプルかつ簡単な方法でギターが弾けるようになるための完全な教則本 漸進的に進む44の曲と6つのエチュードに沿って この楽器の専門家と愛好家の皆さんに捧げます」

 カルリの教則本からの転載ですが、練習22の4のみがカルリの教則本に掲載されています。この曲のオリジナルには左手の運指は書かれていません。この曲の前には次のように書かれています。

原文(フランス語)と和訳

DES PINCÉS OU ARPÈGES.

 On fait sur la Guitare des Pincés ou Arpèges, de trois, quatre, six, huit, neuf, douze et seize notes; et on les pince avec trois et quatre doigts.
 J'indiquerai les principaux, et je noterai chacun d'eux avec un petit exercice, afin que l'élève tout en exerçant la main droite, puisse exercer aussi la main gauche, et apprendre à faire les accords.
 Pour bien rendre sur la Guitare un morceau de musique, il faut, lorsqu'on rencontre des notes de basse qui ne sont pas à vide, laisser le doigt sur la corde jusqu'à ce qu'une autre note oblige de le lever; cette attention est nécessaire pour soutenir le son de cette note, et eviter celui que rendrait la vibration de la corde a vide, au moment ou le doigt cesserait de la comprimer.

つま弾き(※1)もしくはアルペジオについて

 3音、4音、6音、8音、9音、12音、16音のアルペジオまたはつま弾きをギターで行います。3本そして4本の指で弾きます。
 私は主なものを示し、全ての生徒が右手を練習し左手もまた練習できるよう、そして和音を学ぶためのちょっとした練習曲をそれぞれに書きました。
 音楽の曲をギターでうまく表現するには、開放弦の音でない低音の音符が見つかったとき、(指を)上げざるをえない別の音符になるまで、弦の上に指を置いたままにしておかなければなりません。この注意は、音符の音を持続するために必要であり、指が押さえるのを止めた瞬間に開放弦から振動による音が出ないようにします。

 ※1 アルアイレのことを言っていると思われます。

解説

 カルリの教則本にはこの曲に続き違うアルペジオの曲が7曲載っています。そして、さらにその7曲の後にアルペジオの組曲として、他のパターンのアルペジオを6つ載せています。このうち2つが青本と同じパターンのアルペジオです。この組曲の前には次のように書かれています。

SUITE D'ARPÈGES. POUR EXERCER AVEC LES LEÇONS PRÉCÉDENTES.
アルペジオの組曲。前のレッスンを使って練習するために。

 M.カルカッシの「ギターのための完全な教則本Op.59」(※2)の15-16ページに22パターンのアルペジオが載っています。この中のNo.1-4、7、9、11、12、15の右手のパターンが青本に載っているパターンと同じです。
 また、M.ジュリアーニの「ギター教則本」(※3)5-11ページには120パターンのアルペジオが載っています。この中の、No.2-3、31-32、81-82、87-88の右手のパターンが青本に載っているパターンと同じです。

 ※2 Carcassi, Matteo. Méthode complète pour la Guitare Op.59. Mainz, B. Schott's Söhne, 1836, p.15-16.
 ※3 Giuliani, Mauro. Studio per la Chitarra Op.1. Leipzig, A. Kühnel (Bureau de Musique), (1813), p.5-11.

オリジナル楽譜(浄書)

F. カルリ 「最もシンプルかつ簡単な方法でギターが弾けるようになるための完全な教則本 漸進的に進む44の曲と6つのエチュードに沿って この楽器の専門家と愛好家の皆さんに捧げます」14ページ
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