「教室用新ギター教本」(青本)解説NUEVA EDICIÓN ESCUELA DE LA GUITARRA Explanation
練習36 Valce F. Carulli
出典1
初版は1810年か1811年くらい(※1)と言われています。グスタボは1801年生まれですので初版の時は10歳くらいです。グスタボも音楽家となります。
出典2
教則本Op.27(出典1)での指示
カルリの教則本Op.27ではこの曲が終わった後に、Voyez le Suplément à la page 6.(補足の6ページを見てください)と書いてあります。補足とは「教則本またはギター練習曲1年目の補足 教則本を含むすべての続きで作った初歩的な作品 解説付き」(※2)という曲集のことです。
この曲集の6ページにはAprès la gamme, l'exercice, et le morceau en SOL à la page 13 de la méthode(音階、練習、教則本13ページのト長調の曲の後で)と書いてあり、文章に続いて曲(Andante)を載せています。
解説
このワルツはト長調(1~16小節)→ホ短調(17~32小節)→ト長調(33~48小節)→ハ長調(49~72小節)→ト長調(73~88小節)という構成になっています。ここまで青本に出てきた4つの調のうち3つが出てきていて、今までの復習にちょうどよいです。Op.27は全曲が掲載されていますが、 Op.241ではホ短調まででダ・カーポし16小節で終わります。また、Op.27は低音を別の声部としては書かず低音弦を弾く時はpで、それ以外に高音弦でpを弾く必要がある時のみ低音の声部をつけ足しているようです。ですが、Op.241を参考にすれば青本のような低音をもともと想定していると考えられます。
青本のタイトルはValceですが、オリジナルはOp.27がValze、Op.241がWalzeです。Op.27ではValzeで他も統一していますが、Op.241ではWalzeが1番多いもののValzeとValseも1曲ずつ出てきます。フランス語ではValse、スペイン語ではVals、イタリア語ではValzer、ドイツ語ではWalzerです。
Valze、Walzeは古いスペルかと思いますが、Valceはよく分かりませんでした。可能性として方言、古いスペル、スペルミスなどが考えられます。
ポイント
Op.27も Op.241も右手の運指はついていませんが、青本に書いてある低音を別の声部としてpで弾くとよいと思います。57~64小節で1弦のソを4の指で押さえる指示があります。この4の指は57~64小節の間、押さえ続けたままで弾けるよう練習するとよいです。
注釈
※1 「Ferdinando Carulli」(2022年1月20日08:47 UTCの版)『ウィキペディアフランス語版』では1810年。https://fr.wikipedia.org/wiki/Ferdinando_Carulli
Méthode complète, Op.27 (Carulli, Ferdinando) 『IMSLP』では1811?年。https://imslp.org/wiki/M%C3%A9thode_compl%C3%A8te%2C_Op.27_(Carulli%2C_Ferdinando)
※2 Carulli, Ferdinando. Supplément à la Méthode ou la première Année d'Etude de Guitare, Ouvrage élémentaire qui fait suite à tout ce que contient la Méthode, avec les explicatious Op. 192. Paris, Carli.
オリジナル楽譜(浄書)


